システムに管理される世界は幸せか? アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』1期(2012年版) 感想レビュー

サイコパス アニメ

今回は、『PSYCHO-PASS サイコパス』1期(2012年版)の感想レビュー。

重要なネタバレはなし。一部引用にとどめる。

 

本作は、Production I.Gによるオリジナルテレビアニメ作品。

2012年10月から2013年3月にかけて放送された。

 

2019年10月より、第3期である『PSYCHO-PASS サイコパス 3』が放送開始した。

第3期放送開始時、Twitterのトレンドに挙がっており、話題になっていたので、第1期を見てみようと思った。

 

サイコパスを手掛ける豪華な制作陣

総監督は、『踊る大捜査線』の監督である本広克行。

メインストーリーライターは『魔法少女まどか☆マギカ』『Fate/Zero』の脚本である虚淵玄。

キャラクターデザイン原案は週刊少年ジャンプで『家庭教師ヒットマンREBORN!』を連載した天野明。

 

そうそうたるメンバーが集まり、本作品は制作されている。

面白くないわけがない。

 

そもそもは、アニメ好きでもある本広克行が、現代版の『パトレイバー』を作りたいと考えていたらしい。

 

そこに、『魔法少女まどか☆マギカ』で2011年のアニメ業界に衝撃を与えた虚淵玄を制作に加えた結果、サイコパスが出来上がった。

 

サイコパスの世界観

舞台は、人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能とし、それを数値化する機能を持つ「シビュラシステム」(以下シビュラ)が導入された西暦2112年の日本。

人々はこの値を通称「PSYCHO-PASS(サイコパス)」と呼び習わし、有害なストレスから解放された「理想的な人生」を送るため、その数値を指標として生きていた。

その中でも、犯罪に関しての数値は「犯罪係数」として計測され、たとえ罪を犯していない者でも、規定値を超えれば「潜在犯」として裁かれていた。

そのような監視社会においても発生する犯罪を抑圧するため、厚生省管轄の警察組織「公安局」の刑事は、シビュラシステムと有機的に接続されている特殊拳銃「ドミネーター」を用いて、治安維持活動を行っていた 。

本作品は、このような時代背景の中で働く公安局刑事課一係所属メンバーたちの活動と葛藤を描く。

Wikipediaより引用

西暦2112年、近未来の話。

科学の進歩によって、「シビュラシステム」と呼ばれるシステムが人間を判定している。

システムがその人の適正を判断し、その人に合わせた最良の人生が決められる。

 

悪い人間と判断されれば、ろくな仕事にはつけず、みじめな生活を送ることになる。

そんな世界で起こる様々な犯罪に、公安局の刑事達が立ち向かう。

 

物語は、新米エリート刑事とベテラン所轄刑事が主軸で描かれている。

その他、公安局刑事課のメンバーにも焦点が当たる。

 

いわゆる群像劇で物語は進んでいく。

 

2012年の作品ながら、自動運転やVRやAR、AIによる人のスコア測定など、現在の現実世界で話題になっている技術が垣間見えるのが印象的だ。

 

警察組織「公安局」:監視官と執行官

サイコパスを見る上で重要なポイントが、公安局に配属されている監視官と執行官の関係だ。

監視官

監視官は出世コースを歩む、いわゆるエリート。

他の刑事モノで見られる、会議室から命令を下すエリートとは違い、監視官は実際に現場へ出て、捜査活動を行う。

 

また、執行官の指揮命令を下す権限を持っている。

監視官はとても善良な市民で、能力が高く犯罪係数も低い。

 

だが、過酷な現場ゆえに犯罪係数が高くなる可能性がある。

そのため、汚れ仕事は主に執行官が請け負うことになる。

 

執行官

エリートである監視官に対して、執行官は所轄の刑事といったところだ。

犯罪を予測、観察し、事件を解決に導く能力が高い。

しかし、犯罪係数が高く、自身も犯罪者になる可能性があるとされている。

 

そのため、監視官が同伴しなければ、外出すらできない。

また、犯罪係数が高い潜在犯のため、後述する特殊拳銃「ドミネーター」の執行対象となってしまう。

 

サイコパスの世界では、毒をもって毒を制すように、潜在犯をもって潜在犯を制しているのである。

 

監視官は執行官を人とは認めず、犯罪者のようにぞんざいに扱う。

そんな監視官と執行官の関係が、サイコパスをより面白い物語に仕上げている。

 

サイコパスを象徴する特殊拳銃「ドミネーター」

サイコパスの世界は、極悪人と認定されると大変なことになる。

 

厚生省管轄の警察組織「公安局」の刑事が所持するドミネーター。

一見すると、おもちゃのようだが、とても高性能な銃だ。

 

ドミネーターを人にむけると、犯罪係数を測定できる。人の善し悪しをその場で判定できるのだ。

 

もし、善良な人であれば、その人には撃てないように銃はロックされる。

それが通常の悪人であれば、死なない程度の出力に威力を調整された上で、発砲が許可される。

 

だが、極悪人と判定されると、銃のリミッターが解除されて、撃たれたら体が弾け飛ぶほどの凄まじい威力となる。

 

銃が人の善し悪しを判定して、その結果如何で刑事が人を殺す。 

システムに権限を委譲した、サイコパスの世界を象徴する銃である。

 

サイコパスのここが見どころ

本作でテーマとなるのが、「正義とは?悪とは?」と「システムに管理される世界は幸せか?」である。

 数々の犯罪や、監視官と執行官との関係を通してそれらを問ってくる。

 

直視したくない現実や不都合な真実、無残な結果を突きつけられた時、人は一体どのように反応し、対応するのか。

そんな人間の心理、葛藤を『PSYCHO-PASS サイコパス』はドラマチックに描いている。

 

純粋な刑事モノとして見られるし、推理モノとしても見られるし、近未来SFモノとしても見られる。

3つを上手く組み合わせている。作品の完成度が非常に高い。

 

とりあえず、ある山場から物語が一気に加速していくので、まずはそこまで見てほしい。

そこから先は、続きが気になってどんどん見たくなるはず。

 

『PSYCHO-PASS サイコパス』は刑事モノやディストピア(絶望郷)が好きなら必ずチェックすべき作品だ。

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